小さな自分の望みを叶えてやる

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会社員だった頃、ずっとやりたいと思っていたことがありました。

それは、平日、子供達が学校から帰ってきたときに、たいそうなものでなくていいから手作りのおやつを出してあげること。

フルタイム会社員では到底かなわないことでした。
だって家に帰ってくるのは、早くて18時くらいでしたから。

休日につくることもできるけど、平日、学校から帰ってきた時にやりたかったんです。

ところが、実際会社を辞めた後、家にいれる日もあったにもかかわらず、次の仕事のために色々準備しなくちゃ、だとか、子供達が学校に行っていて家にいないうちに〇〇やっておかなきゃ、といったふうに、優先することが沢山ありなかなか私のその「小さな夢」を行動に移すことができませんでした。

私が参考にしているクッキーのレシピなら、20分もあればオーブンへ入れられます。
それなのに、そのたった20分がなんだか惜しいと思ってしまう。

時間に追われる日々を過ごしてきたせいか、時間をケチる癖がついていました。

心ばかりが先走り、結局「やるべきことが何も進んでいないくせに、やりたいこともできていない」というどうしようもない事態がしばらく続きました。

変わってきたのは、昨年病気をして手術・入院した後。

それまでは、立ち止まりたくてもサボっているみたいでいけない、でもどこへ進んでいけばいいかも分からないから一旦のゴールも設定できない、設定がないから達成や終了もない、という状態でした。

そんな自分の小さな夢を優先するなんて・・・と、どこか罪悪感のようなものがあったのかもしれません。

でも、病気によって強制的に止まらされたことで、やっと立ち止まっていいんだと内心ほっとしました。

やるべきことを終わらせることも、大事。

だけど

やりたいことをやって満たされることも、大事。

私の場合、その「やりたいこと」が単純に自分の欲求を満たすためだけのもの(だと自分が思ってしまうもの)であればあるほど、後回しにしがちでした。

おやつを作ることは、自分の欲を満たしてやることと同じ。

だってそれは、子供達のためではなく、自分のためにやりたいことだから。

子供時代に食べた母の手作りの味を、子供達が大人になっても覚えてくれていたら嬉しいなぁ、なんてエゴもあったりしますが・・・なにより私自身が、子供の頃母が作ってくれたおやつと言えばこれ、というように記憶が残っているので、それを繋ぎたい想いがあるのかもしれません。まぁ、同じおやつを作っているわけではないのですが。

まぁ、そもそも子ども達がどれだけ望んでいるかは分かりませんが…
玄関のドアを開けた時、焼き菓子の甘い匂いがしたらちょっと心躍りませんか?

(提供側の単なる自己満足かもしれませんが)

特別感のあるお菓子は作らない、作れないけれど。

20分で生地を作って、20分で焼けるクッキーを作るのが、私の定番。

材料は、きなこ・ごま・おからなど、ちょっと罪悪感の少なそうなものに、チョコレートやレーズンをプラス。

バターではなく、なたね油を。

白い砂糖は使わず、てんさい糖や黒糖を。

このクッキーに、「ヘルシー」とか「からだにやさしい」といったタグを付けるつもりはないけれど、少なくとも何がどれだけ入っているかが自分の目と手で確認済みの、安心おやつ。

こちらのレシピ本を参考にしています。


まいにち食べたい“ごはんのような”クッキーとビスケットの本 バターも生クリームも使わない、からだにやさしいお菓 (生活シリーズ) [ なかしましほ ]

こういうのを子どもと一緒に食べながら、学校であった出来事を聞く時間が、私にとっての幸せな過ごし方のひとつです。

なんてことはないかもしれない、小さな望み。

でもそういうのをひとつずつ丁寧に叶えていくと、自分の暮らしに満足感がじわじわと生まれてくるのではないかなと思うのです。

 

あなたの「幸せな時間の過ごし方」は何ですか?

最近いつ、そのような時間を過ごしましたか?

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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